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●平成24年一級建築士「設計製図の試験」合格をめざして 2012.1.6(金)
一級建築士の設計製図の試験は、平成21年から制限時間6時間30分となり、計画の要点も文章でまとめなくてなりません。
@与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について、設計図書の作成を求めて行う。
A設計製図の課題は、あらかじめ公表する。
B構造設計及び設備設計の基本的な能力について、記述、図的表現等を求めて行う。
@とAは従来の内容でしたが、Bの一文も合格基準等に加えられました。
設計製図の試験は、制限時間6時間30分以内に設計を完成させるという過酷なものです。実務において、このような短い時間で設計をすることは、まずありません。施主と打合せを重ねお互いの意思を伝え合い、図面として表現していくことが本来の姿だと思いますが、合否を決定する目的の試験は、実務設計とは違う捉え方をしておく事が大切です。試験では、日頃から建築設計に従事し、設計の実力が充分な人でも必ず合格できるとは限りません。制限時間内に与えられた設計条件から全図面を完成できるようになるには、訓練が必要です。”オリンピックアスリートのように試験日に合わせ調整していく”というイメージで取組んでください
設計製図の試験は、答案用紙に作図し提出しなければなりませんので、未完成図での合格はありません。1級建築士製図対策室では製図WEB講座、製図練習課題を公開しています。これらの無料コンテンツを活用し、時間内に製図を完成させる事を身に付けてください。尚、計画力の養成については、平成24年の課題発表後、有料のメンバールーム実践課題により対策を講じて参ります。合格を勝ち取るという強い意思がある方には、価値あるサイトになると思います。
●設計製図の試験の概要
一級建築士「設計製図の試験」は、全国統一課題で出題されています。設計製図の試験課題は例年7月下旬に発表されますが、この課題発表までは製図力を身に付け、過去の出題等により基本的な設計プロセスを学んでください。
「設計製図の試験」は、計画力、製図力はもちろん、課題文の読解力を要するものが多く、読み違えると求められている主旨とは異なる設計になり、大きな減点、失格になることも多いようです。また、計画の要点(建築計画・環境負荷低減・構造計画・設備計画)なども文章で記述することが求められています。
●平成23年「設計製図の試験」
「設計製図の試験」の日から待ちに待った合格発表が行われました。平成23年の一級建築士「設計製図の試験」は、受験者11,202人、合格者4,560人、合格率は40.7%という結果が出ました。この一年、誘惑に負けず懸命に努力された方だけが手にできる栄冠です。新たに4,560人の一級建築士誕生、おめでとうございます。
”一級建築士試験「設計製図の試験」は、「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」ものであり、その合否判定における平成23年試験の「採点のポイント」、「採点結果の区分」及び「合格基準」は、次のとおりである。”
「採点のポイント」
平成23年設計課題 介護老人保健施設
| (1) |
空間構成 |
| @ |
建築物の配置計画 |
| A |
ゾーニング・動線計画 |
| B |
要求室等の計画 |
| C |
建築物の立体構成等 |
| (2) |
意匠・建築計画 |
| @ |
要求室の機能性・快適性等 |
| A |
図面表現等 |
| (3) |
構造計画 |
| @ |
構造種別、架構形式及びスパン割り等の計画 |
| A |
スラブ及び小梁の計画 |
| (4) |
設備計画 |
| @ |
光熱費の削減のための設備計画 |
| A |
設備スペース及び設備シャフトの計画 |
| B |
地震等の災害に対する設備計画 |
| (5) |
設計条件・要求図面等に対する重大な不適合 |
| @ |
「要求図面のうち1面以上欠けるもの」、「計画の要点等が完成されていないもの」又は「面積表が完成されていないもの」 |
| A |
地上5階建でないもの |
| B |
図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等) |
| C |
床面積の合計が「3,400u以上、4,000u以下」でないもの |
| D |
次の要求室・施設等のいずれかが所定の階に計画されていないもの |
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療養室A(4人室)、療養室B(個室)、食堂、サービスステーション、浴室A、談話室、汚物処理室、機能訓練室、食堂・デイルーム、厨房、浴室B、診察室、エントランスホール、レクリエーションルーム、事務室、設備スペース、エレベーター、便所 |
| E |
その他設計条件を著しく逸脱しているもの |
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「採点結果の区分」
採点は4段階、T、U、V、Wに区分され、ランクTが合格です。
ランクT:「知識及び技能」を有するもの
ランクU:「知識及び技能」が不足しているもの
ランクV:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
ランクW:設計条件・要求図面等に対する重大な不適合に該当するもの
*「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。
各採点ランクの割合は、T:40.7%、U:30.5%、V:18.1%、W:10.7% と発表されました。
「合格基準」
採点結果における「ランクT」を合格とする。
「設計製図の試験」標準解答例
平成23年一級建築士「設計製図の試験」の標準解答例が公表されました。
”標準解答例は、試験の透明性を高めるとともに、建築士を志す者に対して、習得すべき知識及び技能(一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。)の目安を示す資料として、当センターに設置された試験委員会で作成されたものです。なお、標準解答例は、合格水準の標準的な解答例を示すことを意図したものです。計画の要点等については、公表することにより、解答パターンが定型化するなど、適正な試験実施に影響を及ぼすことが想定されることから、概要に留めています。”とコメントされています。
財団法人建築技術教育普及センター(JAEIC)より |
●出題傾向
下表に過去に出題された課題を掲載しています。不特定多数が利用する公共性の高い建築物が多く出題されています。
| 年 |
課題 |
構造・階数 |
床面積 |
受験者 |
合格者 |
合格率 |
| 平成23年 |
介護老人保健施設(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設である。) |
構造種別は自由、地上5階建 |
3400〜
4000u |
11,202人 |
4,560人 |
40.7% |
| 平成22年 |
小都市に建つ美術館 |
鉄筋コンクリート造
鉄骨鉄筋コンクリート造、又はこれらの併用 地上2階建 |
1800〜
2200u |
10,705人 |
4,476人 |
41.8% |
| 平成21年 |
貸事務所ビル(1階に展示用の貸スペース、基準階に一般事務用の貸スペースを計画する。) |
鉄筋コンクリート造
鉄骨鉄筋コンクリート造
地下1階、地上7階建 |
5200〜
5800u |
12,545人 |
5,164人 |
41.2% |
| 平成20年 |
ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設 |
鉄筋コンクリート造
地下1階、地上7階建 |
6000u
以下 |
9,935人 |
4,144人 |
41.7% |
| 平成19年 |
子育て支援施設のあるコミュニティセンター |
構造種別は自由
地上3階建 |
2000〜
2500u |
7,501人 |
3,705人 |
49.4% |
| 平成18年 |
市街地に建つ診療所等のある集合住宅 |
鉄筋コンクリート造
地下1階、地上5階建 |
3000〜
3600u |
11,386人 |
3,579人 |
31.4% |
| 平成17年 |
防災学習のできるコミュニティ施設 |
鉄筋コンクリート造
地上2階(増築) |
1800〜
2300u |
18,322人 |
5,548人 |
30.3% |
| 平成16年 |
宿泊機能のある「ものつくり」体験施設 |
鉄筋コンクリート造
地上3階 |
2200〜
2600u |
16,313人 |
5,470人 |
33.5% |
| 平成15年 |
保育所のある複合施設 |
鉄筋コンクリート造
地上3階,地下1階 |
2200〜
2700u |
11,100人 |
4,477人 |
40.3% |
| 平成14年 |
屋内プールのあるコミュニティ施設 |
鉄筋コンクリート造
地上3階,地下1階 |
2300〜
2800u |
10,203人 |
3,733人 |
36.6% |
| 平成13年 |
集合住宅と店舗からなる複合施設(3階建) |
鉄筋コンクリート造
地上3階 |
1700〜
2100u |
12,480人 |
4,120人 |
33.0% |
| 平成12年 |
世代間の交流ができるコミュニティセンター |
鉄筋コンクリート造
地上2階,地下1階 |
2200〜
2600u |
15,971人 |
7,073人 |
44.3% |
| 平成11年 |
高齢者施設を併設した集合住宅(高齢者施設については、デイサービス(日帰り介護)及びショートステイ(短期入所生活介護)を行う施設である。) |
鉄骨鉄筋コンクリート造
地上7階,地下1階 |
3700〜
4200u |
16,161人 |
7,374人 |
45.6% |
| 平成10年 |
多目的ホールのある事務所ビル |
鉄骨鉄筋コンクリート造
地上7階,地下1階 |
4000〜
4500u |
15,582人 |
7,214人 |
46.3% |
| 平成9年 |
緑豊かな吹抜け空間のある地域図書館 |
鉄筋コンクリート造
地上2階 |
2000〜
2500u |
14,648人 |
6,977人 |
47.0% |
| 平成8年 |
景勝地に建つ研修所 |
鉄筋コンクリート造
地上2階,地下1階 |
1500〜
2000u |
14,571人 |
6,854人 |
47.0% |
| 平成7年 |
市街地に建つコミュニティセンター |
鉄筋コンクリート造
地上3階 |
2400〜
2900u |
14,559人 |
6,842人 |
47.0% |
| 平成6年 |
地方都市に建つ美術館 |
鉄筋コンクリート造
地上2階 |
2000〜
2400u |
13,814人 |
6,884人 |
49.9% |
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